2015年2月27日金曜日

フリゲRPG「歪者行進曲」:中二も極めれば快感になる

キーボード打つ手先がかじかむ冬の夜、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
こんばんわ、ノンジャンル人生です。あ、新ブログはまだです。

昨日あるフリゲをクリアしましたので紹介します。
ンギョッポラーヌ氏が手がけたフリーゲームRPG「歪者行進曲」です。

本作はダンジョン散策型の短編RPGで、主人公とヒロインが自分たちの故郷を滅ぼした「憎獄人形0118」を倒すためにダンジョンを探索します。このゲームの特徴は圧倒的中二病感の高いテキストと高難易度のボスバトル、そして音響と構成が練られたフィールドです。

ウルフRPGエディターを使って制作しているようですが、マップの構成が非常に良いです。飛び立つ鳥や蝶、雨の演出、ダンジョンデザイン、効果音やBGMの選曲も素晴らしく、センスが光ってます。

テキスト周りはかなり特徴的。特に落ちてあるメモは難解でプレイ当初は読み飛ばしてました。しかしゲームクリア後に照らし合わせると、バックストーリーがちゃんと筋道が通っておることが分かります。何よりこの手の言い回しを好きな人は結構いるんじゃないでしょうか?

戦闘バランスも特殊。基本的にLVの概念がなく、拾った武具で能力を上昇します。雑魚はフィールドをうろついているトラップ扱いで戦闘にならず(序盤以外)、ほぼボスバトルだけがピックアップされています。

そのボスが本気で強いです。普通のRPGの要領で遊ぶとすぐ死ねます。防御や自己回復、SP吸収などでうまく立ち回らなければ、パーティがふたりしかいないので簡単に全滅します。しかし自分の考えた戦術がハマって倒せるとすごく気持ちいい!デスペナルティもほぼないので、何度も戦い方を試行錯誤しながらボスに挑む楽しさがあります。
完全に初心者お断りの難易度ですが、RPG戦闘狂の人には最適のゲームだと思います。



この手のような突出したゲームを作るのって非常に難しいことです。丁寧に作ることはそこまで難しくありませんが、ツメが甘いと簡単に凡ゲーになります。しかし自分の世界を突き詰められるということは一種の「才能」であると思います。たとえ中二的なものが批判される世の中であっても、それを極めればプレイヤーに快感を与えるものに変わるのです。こういったゲームは利益を挙げなくてはいけないコンシューマではなかなか出来ない、フリゲならではのものだと思います。

今、フリゲは今までにない盛り上がり方をしています。パソコンを多くの人が子供の頃から触り、動画サイトによる実況が大盛況になり、フリゲ製作者も増え続けています。もしかしたら、ゲーム業界の今後を決めるのは、フリゲなのかもしれませんね。


追記:twitterで制作者様が見てくださったそうです。こうやって輪が広がるのはいいですね。ちなみに僕がプレイしたのはVer2.20です。このバージョンは初期から大分変更がなされ遊びやすくなったみたいです。


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